樋野香織 (劇場勤務)
2011年一番印象的な作品といえば「ヘヴンズストーリー」です。勤めている劇場で公開が3月12日だったので。上映中に水素爆発(と後でわかった)の映像をネットで見て、映写室に「原発が爆発した」と報告にいった時はこの映画と最後をともにするのかもーと思いました。実際。
で、順番付けないといけないでしょうか?難しいので全部1番ってだめ?
『永遠の僕たち』
ショートカットの彼女の横顔さえあれば。甘さに浸っていたい時もあるもんさ。
『さすらいの女神たち』
ふんだりけったりで、にっちもさっちもいかなくなって、じたばたするも、最終的に人間讃歌にしちゃうマチューの器とユーモアに心酔。
『けいおん!』
あのぷにぷにしたものが人間の目鼻だと理解できるまでにやや時間を要しましたが、部室のベンチにかばんを揃えて置いてたり、窓がカタカタ鳴るっていうのは命中なんスよ。KO!(寒)
『サウダーヂ』
痛い、どこを切っても痛い。特に彼女のつくる豚キャベツ炒めの痛々しさ。地球の裏側まで掘っても行くとこなんてないんだぜ☆俺たち。
『名前のない男』
インスタントラーメン的麺のくだりでゲダツ。あの住み穴は宇宙、ホームレスのおっちゃんは森羅万象。
『奪命金』
トー師匠をベストに入れない訳にはいかない。映画祭含め3本観たなかで、一番巧さが見えやすくツッコみどころももちろん満載のこの1作を。
『トーキョー・ドリフター』
才能が影響しあうってこういうことか第2弾。ライブの緊張感と高揚感に、せつなさとあきらめと覚悟。
『引き裂かれた女』
エロ×サスペンスを敢えて安ーく見事に調理。愛の國の巨匠はこうでなくっちゃ。
『マクナイーマ』
極彩色の全力のボケに混沌をかぶせる奇跡のダブルボケ、人肉プールでのデタラメパーティに喝采。ちきゅうのうらがわ・・・。
『ギ・あいうえおス ずばぬけたかえうた』
ナゾの一団の珍道中に付いてくとそこはステキな五里霧中。あのアニミズムは何。