best film of 2011 長崎隼人

 

長崎隼人 (DOOM!)


 
nagasaki.icon.jpgとても現実的なベストになった。
2011年のベストはこうしなければ2012年もそれ以降もやって来ない。そういう意味での現実的なベスト。
映画から力とともに受け取ったバトンをまた別の誰かに託したくなるような映画を選んだ。そのリレーが映画を連れてくる。
その確信があるから走り続けることができる。そうしてバトンが人をつないでいく限り映画は続く。必ず。
まずはこのベストが2012年最初のバトン。みなさん、預けましたよ。

 

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『ニューイヤーズ・イブ』
なんばパークスシネマにてデジタルで二回鑑賞。 どうして年末に観た作品はベストに上がりやすい。というだけでなく、ありえない体験をしてしまったので「えぇい!」とベストに。それについては次号TRASH-UP!!に原稿が載るはずです。危うく新年を迎えられないところでした(汗)
 
『ヒア アフター』

TOHOシネマズ梅田にてフィルムで二回鑑賞。津波で流されたのは命や物だけでなく、映画というイメージとそれに伴う私たちの想像力だ。この映画はサンフランシスコとパリの男女がロンドンで手をつなぐところで終わるが、そうさせた力こそ私たちがすでに失くしていた想像力だと思う。あのラストのキスシーンを頭の中で何度も繰り返す、そんな一年だった。 
 
『サウダーヂ』

東京現像所試写室と大阪の松竹試写室にてフィルム上映。今年一番悩まされた作品。映画を面白く観ていくための幅が広がった。そして映画もまだまだ金になる余白が残されていると気づくのだが、どうやら日本映画界の連中はそのことに気づけないままインディペンデント映画の快進作として片付けようとしているように思う。本当に馬鹿なんでしょう。こちらは『サウダーヂ』のエッセンスを発掘できるようやれることをやるのみ。
 
『パレルモ・シューティング』

シネ・ヌーヴォXでの試写と吉祥寺バウスシアターでの爆音上映にてデジタル上映。この映画の主人公のように、この作品のおかげでデジタルを迎え入れることが出来た。事故りそうになったときのフィンの心臓の鼓動の音、この音のためのイヤホンかよ!いやはや笑いました。ということで三月に神戸でパレルモ爆音上映やります!
 
『映画「けいおん!」』 

神戸国際松竹にてフィルム上映。実在するロケーションの場の力がアニメに生まれ得なかった無駄を与えていた。その無駄を観ているだけで面白い!すごい!この無駄を『涼宮ハルヒの消失』のような物語アニメに組み込んだらさらにすごいことになるのでは。『サウダーヂ』と一緒に観たい。
  
『チェルノブイリ・ハート』

神戸アートビレッジセンターにてデジタル上映。 20年後の日本の姿が映る。それは人の消えた風景や奇形児の姿からも立ち現れるが、一人の人間が生きるはずだった運命を事故によって生きれていない姿を通して、その運命が今、日本で同じように止まり始めていると考えると涙が止まらなかった。こんな暴力が許されてたまるか。
 
『ザ・ファイター』

梅田ガーデンシネマにてフィルムで二回鑑賞。 冒頭のアニキの演技から終始感動していた。何にそんなに感動しているのかというくらいに心惹かれた映画。どうしようもないのだけど、スクリーンで生きている彼らのかすかな逞しさに力をもらった。走り高跳びのシークエンスが最高!
 
『ソーシャル・ネットワーク』

TOHOシネマズ梅田にてフィルム上映。映画を観ている間、ずっと自分の身体とは別の何かが映画を観ているような感じだった。それこそネットワークによって眼球が脳とつなげられて映画を観ているような。これまでとは別の身体感覚を求められた映画なのかな。また見直したい。
 
『エッセンシャル・キリング』

大阪GAGA試写室とシネ・ヌーヴォと第七藝術劇場と神戸アートビレッジセンターにてフィルム上映。何度も観る機会に恵まれたということもあって、映画の見え方が劇場ごとにまったく違うということを肌で感じることができた。それは漠然とした印象でさえ、ユーモアが際だったり、孤独な冷たさだったり、映画の中に潜んでいるエッセンスが小屋ごとにそれぞれ別のものが浮かび上がる。私たちは何を観ているのだ?
 
『ドライブアングリー3D』

TOHOシネマズ梅田にて。  初めて3Dの映画で面白いと思えた。ちょっととろくさいくらいのリズムが良かったですね。このくらい遅くないと3Dの記号が見えてこない。ファックしながらのショット、あるいはショットしながらのファックシーン?あれは最高でした!!アンバー・ハードの前髪が好き。

 

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