ロック漫筆家・安田謙一さんへの書簡インタビュー 第二回目 


こんにちは。

 

名古屋でイベント企画をしている「緑の光線」の森下です。

 

 

いよいよ今週末の2月10日(日)に、ロック漫筆家の安田謙一さんの書籍「なんとかと なんとかがいた なんとかズ」の発売記念トーク&サイン会が東京のヴィレッジヴァンガード下北沢店で開催されます。

この日はイラストレーターのキングジョーさんをゲストにお迎えいたします。

今日は安田謙一さんへの書簡インタビューの第二回目をお届けいたします。

第一回目の書簡インタビューは、安田さんのこれまでの歩みをたどるような内容でした。

今回は、私が「~なんとかズ」を読んで、もともと個人的に関心があるものについて具体的におうかがいしました。「~なんとかズ」には、映画についての文章もいろいろ収録されているので、安田さんのお好きな映画についてもあれこれおうかがいいたしました。

どうぞごゆっくりお楽しみください~

安田謙一さんへの書簡インタビュー  第二回目

——————「~なんとかズ」に収録されているキリンジのプロモーション用フリーペーパーの文章「キリンジと仮想エイリアンズ」では、安田さんがキリンジをとてもお好きだということがよく伝わってきて印象的でした。

キリンジの一番好きなアルバムと、一番好きな曲を教えていただけますか?

アルバムは甲乙つけがたいですが、今は新作を聴いてます。好きな曲は「休日ダイヤ」です。

—————-「~なんとかズ」には、チャン・ギハと顔たちの1stアルバムのライナーノーツが収録されていますが、チャン・ギハと顔たちの音楽と同じくらい、安田さんによるライナーノーツがとても面白くて、日本盤を購入してよかったと思いました。

安田さんが書かれたチャン・ギハと顔たちのアルバムのライナーノーツの中で、一番印象に残ったのは、

メンバー全員が”親がジャスコで買って来たような”お揃いのセーターを来ていたり

というくだりでした。

アーティストのプロフィール的なことも踏まえつつ、かしこまったかんじではなく、近所のレコード屋さんのおにいさんがお店でしゃべっているような、くだけた雰囲気がとても心地よい文章だと思います。

安田さんが文章を書かれる際に、心がけていることなどがございましたら、おうかがいできますか?

締め切り厳守。これに尽きます。それを律することで、「もっといいものが書けるんじゃないか」という強迫観念から逃れています。書いちゃった、入稿しちゃった、じゃあ、次の仕事、という連続です。

——————昨年の11月に開催された宝塚映画祭では、安田さんとヤベミルクさんによる、映画「サウダーヂ」についてのトークイベントが開催されたそうですね。

安田さんが「サウダーヂ」をご覧になられたご感想や、お好きな場面などがございましたら、おうかがいできるとうれしいです。

冒頭の食堂での男二人の会話。あと、作業しているシーンすべてが素晴らしいです。肉体労働ばんざい、って気持ちになります。究極のファンタジーです。

——————–「~なんとかズ」に収録されている安田さんの2011年ベスト映画の1位に選ばれている、ジョニー・トー監督の「MAD探偵 7人の容疑者」ですが、私も公開時に映画館で観ましたが、なんと映画の間、ほとんど眠ってしまいました(映画を観に行って寝るのは日常茶飯事なのですが、、)。

それはさておき、「~なんとかズ」収録の安田さんの2010年ベスト映画の5位には、同じくジョニー・トー監督の「冷たい雨に撃て 約束の銃弾を」が選ばれていますが、安田さんはジョニー・トーの映画のなかで、どの作品がお好きですか?

「柔道龍虎房」です。ダントツです。

————ジョニー・トーの映画のどういったところがお好きですか?

ケレン味たっぷりだけど、すこんと間が抜けているところ。あと、ラム・シューを飼っている巣箱みたいなところ。

————-映画館で寝てしまった私を含めて、「MAD探偵~」を、これからご覧になられる方のために、見どころをおうかがいできるとありがたいです。

多重に存在する人格が街を闊歩するシーン。音楽も素晴らしく、思い出しただけで涙が出ます。

——————-安田さんが2012年にご覧になられた映画で、特にお好きな作品や、印象に残っている作品、おすすめの作品などがございましたら、おうかがいできるとうれしいです。

「007 スカイフォール」の雰囲気と「桐島、部活やめるってよ」の創意と「哀しき獣」の体力です。

—————-安田さんにとっての、いい映画とは、どういったものでしょうか?

映画でしか意味を成さない演出に出合える瞬間があること。もちろん、音楽でも、小説でも、漫画でも同じことが言えます。

————安田さんのオールタイム・フェイバリット映画を教えていただけるとうれしいです。

大島渚の「少年」です。

 

 

 

(書簡インタビュー作成=森下典子)

 

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安田謙一さんの書籍「なんとかと なんとかがいた なんとかズ」の詳細はコチラ!

 

過去に発売された安田さんの書籍についてはコチラ!

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安田謙一さんへの書簡インタビューの第一回目はこちらから!

緑の光線

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