ストリート、映画


夏ぐらいからスケボーをはじめた。
中学のころスケボーが流行って、ほんの少しだけやっていた時期もあるのだけど、そのころよりも真剣にやっている気がする。


スケートボードという乗り物は、乗り物というには実用性に欠けるからほとんど遊び道具なのだけど、とはいえそれでも乗り物には変わりないから、乗ることで移動することが遊びに変わる乗り物だ。
スケボーに乗って街をうろついていると普段は気にもしないアスファルトのちょっとした隆起でさえもが波になる。
目の不自由な人に必要な点字ブロックは進むための障害であるし、アスファルトの質が変わっただけで進み具合も違ってくる。それらを避けて進むのか、あるいは避けずにどうやってうまく進むか、そういうことを考えながら滑るのは楽しい。
無論、その遥か先に下の動画のようなものもあるのだが、それはまだまだ先の話。。。

Brandon Westgate from johnny nowhere on Vimeo.

昨日は雨だったのでスケボーはやってないのだが、京都の街中をぶらぶらとしていた。
と言ってもただ散歩していたわけではなく、『5 windows』屋外上映に向けてのロケーション探し。
とはいえ屋外上映をやれるとしたら早くても来年の春という状況で、今から下調べをするには早すぎるのだけど、屋外上映という企画があまりにとっかかりがなく規模も大きいので、今のうちから何か明るい兆しをみつけたくて歩いていた。
やはり屋外上映が出来るようなほどよい空間というのはなかなかない。ましてや京都の繁華街となると、どこも路地は狭くなっている。車が通ることさえ難しい。
そんなところで人が立ち止まって映像を見上げる、それはとても面白いことだと思うのだけど、その行為が窮屈にならずそこを通りがかった人も映画も解放されながら、同時に「鑑賞」に耐えるものにすることはなかなか難しい。
しかしこうして映画を上映出来るスペースを探しながら歩いていると、日頃見慣れた風景も遊び場に変わっておもしろい。
昨日は一時間ほどぶらぶらしただろうか。なかなか適当な場所は見つからないのだが、下の写真のような思いがけない広いスペースを見つけたりして、また京都のイメージが更新されるようだった。とはいえ京都の人ならみんな知っているかな?

okugai.JPG

こうして自分たちが風景を発見していく課程がそのまま屋外上映される面白さにつながるように思う。
スケーターが街のちょっとしたストラクチャーを大波に変えるように、サーファーが来るべき波を待つように、風景に映画をショットする。