『フォロー・ミー』

review

しばらく前からこの映画を観ないといけないと思っていながら、見終わってみるとどうしてこの映画を観ないと行けないと思っていたのかさっぱり思い出せない。

奔放さに惹かれて結婚したものの、上流階級の生活に馴染めない嫁(ミア・ファロー)のことを「もしや、浮気しているのでは?」と疑った夫と、その調査を依頼された探偵のお喋りがほとんどで、その話す内容は夫婦のなれそめ。ぼくちょっと面白いですよと言いたげに全身白の衣装で決めてマカロンをほおばる探偵の様子からしてまったく面白くない。
が、しかし。
やはり浮気をしているようだとわかった夫がミア・ファローに問い質すと、そこで語られるのは浮気の実態などではなく、浮気らしきものがあるとしたらどこに行っても常に行動をともにしているマカロンの男かもしれないという。つまり、夫が雇った探偵なのだが、この展開からすべてどうでもよくなるほどばかばかしく、どうでもいい話の映画だった。

こういう心の底からどうでもいいと思える映画は久しぶりで、数年前にジャック・ドゥミの『モン・パリ』というマルチェロ・マストロヤンニが世界で初めて男性として妊娠するという映画を観たのだが、もちろん男性が妊娠するなどありえず、最後には想像妊娠だったという心底どうでもいいラストを迎え(しかもラストカットは犬の糞を下水に流すカット)本当にひどい映画なのだけど、邦画に限らず今の映画は何かにつけいちいち大げさだから、このくらいのどうでもいいことを堂々と語る映画を観ると肩の力が抜けて、知らず知らず肩に力が入っていたことに気づいた。

それはそうと、このTSUTAYAの旧作上映、マジでTSUTAYAの棚から持って来てそのまま上映してるんじゃないかと思ってしまうほど雑な上映で、こんなもんに1000円も払ったことが情けない。予想できたことなのに。
テレビで見るならシネスコの画面の下の黒味に字幕があっていいと思うが、映画館でやるなら画面の中に字幕をおさめた素材を準備しなさい。それができないなら映画館で見せるのはどうかと思う。

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