映画館を残す

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シネヌーヴォでの『サウダーヂ』、どうやら大盛況のようで一安心。

サウダーヂチームが舞台挨拶をしているそのころ、神戸で『サウダーヂ』のチラシを配る一人の労働者となっていました長崎です。


夜は夜で、ある映画館の音響トラブルを解決すべく上映終了後の映画館に行っていた。

もちろん機材屋ではないので修理をすることもメンテナンスをすることにも長けているわけではないのだけれど、少し前にそこの映画館で映画を観ていたときにちょっとおかしなところを見つけてしまって、その後支配人と喋る中で探りを入れてみると、トラブルにうっすら気付いているけれど、技術に詳しいわけではないのでどこが悪いのかがはっきりしないという感じで、だったら見てみますよと厚かましくも名乗り出たのだった。
トラブルの元はあらかた検討はついていたので、いろいろ確認をして原因をつきとめたはいいけど、今日のところは結局解決はできなかった。けど、修理や買い替えなんかで金をかけずに改善する目処はたったので、ひとまずはよかったというところか。
機材のことは機材屋にまかせるのがいいに決まっているのだけど、映写機の調子が悪いからと機材屋を呼べばそれだけで金がかかってしまう。小さな映画館はどこもそんな金はないというのが現状で、原因をはっきり突き止めて、解決のために一番手っ取り早くて安い方法をみつけることが出来る技術を持った人間がいればいいのだけど、ほんの数人で運営している映画館にそれだけの知識と技術を持った人間がいることも今や珍しくなってしまった。映画は金にならないし、映写技師の必要性はデジタル化によってこれからますます減っていくばかりだと考えられているのだから(僕はそうは思わないけど)職を変える人がいてもおかしいことではない。
映画はシステムによって成立している。それは大企業を経営するのとまったく変わりなく、いくつもの部署が縦割りの中で効率的に働くことによって映画は上映されている。100年ほどの間に、映画はその歯車をより大きく、より効率的にし続けて来たし、それは今も止まっておらず拡大を続けている。
映画館は映画を上映するところで映写技師は映画を上映するのが仕事だから、映画を上映することには詳しくても機材のことまでは知らない人が多い。だから機材のトラブルがあったら機材屋に連絡をするところがほとんどだと思う。そこには映写技師の勉強不足もある。しかし、ほとんどの映画館が導入しているドルビーの機械なんか、詳しい中身のことはその専門の人にしかわからないようになっているし、下手に触って設定が狂ったら困ると思って手をつけない人がいても仕方がないと思う。
だからってダメな状態のまま映画を上映していいはずがないし、そんな状態で映画を観るのは嫌なので、多少なりともいろいろと詳しいことを知っているからしゃしゃり出る。修理は出来なくても原因を指摘出来るし、解決のプランを立てることも出来る。あとはそこから映画館がどうするか。
今の映画館にとってドルビーはスタンダードになっているし、場合によってはドルビーのサラウンドなんかもあったりするけど、失礼な言い方だが、映画館それぞれに身の丈にあったシステムというのがあると思う。立派なものを用意すれば、それだけ維持費がかかってしまう。維持が出来なければ中途半端な上映をしてしまいかねない。だからと無理に維持を続けてはほかのあらゆるところにガタが出る。そして映画館がつぶれる。それだけは避けたい。映画館をつぶさないために出来ることがあるならなんでもしたいと思うからこうしていろいろと動いている。
たとえば今の映画館のサラウンドは7.1chが最大だけど、そんなもの本当に必要だろうか。作り手も観客も、これがスタンダードだからとか、臨場感だとか、リアリティだとか、そういう個人的な実感とは別の不特定の誰かを想定した何かに踊らされてるだけなんじゃないか。
最大、最高を求めてはコストは無限にかかる。そうではなく、個人的な価値観の下で、何を良しとするかを見極める力こそを求めるべきではないか。
そればかりは僕がこうして動いても簡単にどうにかなることではない。もちろんあらゆる映画館もプロなのだから考えてるに決まっているのだけど、それでも既成のシステムに乗っかるばかりではない別の道をもっと見てほしいと思う。
今、ある映画館の音響システムを組んでいるのだけど、それは爆音の経験などを活かしてドルビーのプロセッサに依存しないシステムになっている。そういうことも「こうじゃないといけない」という既成概念に捕われないから考えることが出来る。
身の丈をわかった上で、最大限背伸びをする。
なんだか夢のない話に聴こえるかもしれないが、僕にとっては映画館がこれからますます無くなっていくというのはわかりきった現実でしかないので、少しでも多くの映画館が一日でも長く残ることは夢なんですよ。悲しい夢かもしれないけど。
やりようはいくらでもあるはず。その場所、そこの人たちにあった映画のあり方をみつければいい。そのために出来ることがあるなら僕は労力は惜しみません。
今後もシステムの枠を捉えることが出来る様な、それを崩すことができるような上映をしていきたいし、システムの外側でも成り立つ映画の上映を模索したい。
その為に、日々知識を蓄え、技術を磨く。システムを越えるためには、システムを用意する者よりも賢くあらねばならない。
とか言ってる間に、財布の中は100円しかない状態に。これで20日まで過ごさなければならない。
映画館より先に自分がいなくなってる気がしないでもない。
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「映画館を残す」 に13件のコメント

  1. 日田リベルテ 原   より:

    長崎さま、日田リベルテの原です。
    ちょうど、うちの劇場の音響がおかしくなって、、、
    いろいろお話ききたいです。
    もちろんお金ないんで(苦笑)
    お時間ございましたら上記メールまでご連絡いただけるとうれしいです。
    よろしくお願いいたします。

  2. nagasaki より:

    原さま
    コメントありがとうございます。
    アドレスにメールさせてもらいました。(コメント欄にはアドレスが表示されないよう削除しておきました)
    ご確認よろしくお願いします!
    長崎

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